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2026年06月21日

管理規約改正で売れやすいマンション・売れにくいマンション|2026年区分所有法改正の影響を京都の事例

管理規約改正で売れやすいマンション・売れにくいマンション|2026年区分所有法改正の影響を京都の事例で解説

2026年4月、約20年ぶりとなる改正区分所有法が施行されました。これに伴い、国土交通省が示す「マンション標準管理規約」も2025年10月に改正され、全国のマンションで管理規約の見直しが進んでいます。

「法律が変わった」と聞いても、自分のマンション売却にどう関係するのか、ピンとこない方も多いはずです。しかしこの改正は、マンションの売れやすさ・買い手からの評価に直結します。規約の見直しが進んでいるマンションと、放置されているマンションとでは、今後の資産価値に差が出る可能性があります。

以前の記事では修繕積立金の不足問題について解説しましたが、今回は管理規約の改正状況がマンションの売却にどう影響するかを整理します。

この記事でわかること:2026年区分所有法改正の概要、管理規約改正が売却に影響する理由、「売れやすいマンション」と「売れにくいマンション」の違い、京都市内のマンションで特に確認すべきポイント。
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1、2026年区分所有法改正の概要

2025年5月、老朽化マンションの増加に対応するため、区分所有法をはじめとするマンション関連法が約20年ぶりに大きく改正されました。施行日は2026年4月1日です。

改正の主なポイント

  • 総会の決議要件の緩和:これまで規約変更や共用部分の重大な変更には「全区分所有者の4分の3以上」の賛成が必要でしたが、改正後は原則として「総会に出席した区分所有者の4分の3以上」の賛成で成立するようになりました
  • 建替え決議要件の緩和:一定の条件を満たす場合、建替え決議に必要な賛成割合が「5分の4以上」から「4分の3」に緩和されました
  • 新たな再生手法の創設:建替え以外にも、建物敷地売却・建物取壊し敷地売却・一棟リノベーションなど、マンションを再生する選択肢が増えました
  • 所在不明区分所有者の取り扱い:裁判所が認定した所在不明の区分所有者を決議の母数から除外できるようになりました
  • 国内管理人制度の創設:投資目的で購入し連絡が取れない海外居住者の所有者について、規約で国内管理人の設置を求められるようになりました

この改正に対応するため、国土交通省は2025年10月に「マンション標準管理規約」を改正しました。各マンションの管理規約のうち、改正法と抵触する部分(特に4分の3以上の特別多数決を定めた条文)は施行日に自動的に無効になります。そのため、全国の管理組合で規約の見直しが急務になっています。

「規約が古いまま」のマンションが増えている

2026年3月31日までに総会の招集手続きを行った場合と、4月1日以降に行った場合で手続き方法が異なるため、対応が間に合っていない管理組合も少なくありません。規約の見直しが進んでいないマンションは、今後の総会運営・大規模修繕の決議などで支障が出るリスクを抱えています。


2、なぜ管理規約の改正状況が売却に影響するのか

「法律の話」と「売却」は一見関係なさそうに見えますが、実は深く結びついています。

管理規約の改正状況が売却に影響する理由

  • 管理組合の運営力が買い手に見られる:法改正にきちんと対応している管理組合は、「運営がしっかりしている」という印象を買い手に与えます。逆に対応が遅れていると、「この管理組合は機能していないのでは」という不安材料になります
  • 将来の大規模修繕・建替え判断のしやすさに直結する:決議要件が緩和されたことで、規約を改正済みのマンションは大規模修繕・設備更新の意思決定がスムーズになります。規約が古いままだと、いざという時に身動きが取れないリスクが残ります
  • 修繕積立金の見直しのしやすさにも関わる:以前の記事で触れた修繕積立金不足の問題も、決議のしやすさと密接に関係しています。決議要件が緩和されたことで、これまで合意形成が進まなかった値上げ議論も前に進みやすくなっています
  • 仲介する不動産会社・宅建業者の重要事項説明にも関わる:国内管理人制度など、改正法に関する内容は重要事項説明の対象になる場合があり、規約の整備状況が取引の透明性にも影響します

つまり、「管理規約がきちんと改正されているか」は、そのマンションの管理組合がどれだけ機能しているかを示すバロメーターになっています。買い手は今後、物件そのものだけでなく、この点も判断材料にするようになっていくと考えられます。

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3、売れやすいマンションの特徴

今回の法改正を踏まえると、今後「売れやすいマンション」には次のような特徴があると考えられます。

売れやすいマンションの特徴

  • 管理規約が改正区分所有法に対応済み(または対応を進めている):総会で規約改正の決議が済んでいる、もしくは具体的なスケジュールが示されている
  • 総会の出席率・議決権行使率が高い:区分所有者の協力意識が高く、合意形成がスムーズな管理組合
  • 長期修繕計画が定期的に見直されている:5年程度ごとの見直しが行われ、修繕積立金の水準が現実的に保たれている
  • 議事録・総会資料が整理されている:過去の決議内容・修繕履歴が明確に記録され、買い手・仲介会社が確認しやすい状態にある
  • 管理会社との連携がしっかりしている:法改正対応を含め、管理会社からのサポートを適切に受けている

これらの条件を満たすマンションは、「管理状態の良いマンション」として評価されやすく、価格交渉でも有利に働く可能性があります。


4、売れにくくなるリスクがあるマンションの特徴

一方で、次のような特徴を持つマンションは、今後売却が難しくなるリスクがあります。

売れにくくなるリスクがあるマンションの特徴

  • 管理規約の改正が手つかずのまま放置されている:施行日(2026年4月1日)を過ぎても旧規約のままで、特別決議の条文が無効化された状態が続いている
  • 総会の出席率が低く、合意形成が困難な管理組合:所有者の高齢化・無関心・所在不明者の増加により、規約改正自体の決議が進まない
  • 修繕積立金が不足し、長期修繕計画も見直されていない:将来の値上げ・一時金徴収のリスクが高く、買い手が敬遠しやすい
  • 外国人所有者が多く連絡が取れない区分所有者がいる:国内管理人制度への対応が必要なケースで、対応が遅れていると運営の不透明感につながる
  • 小規模マンションで担い手不足が深刻:理事のなり手がいない、管理組合自体が形骸化している

これらの状態が続くマンションは、「管理不全マンション」として将来的に行政の関与が必要になるケースも想定されています。買い手にとっては「将来のリスクが見えにくい物件」と映り、価格・売却スピードの両面で不利になる可能性があります。


5、京都市内のマンションで特に確認したいポイント

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以前の記事でも触れたとおり、京都市内のマンションには小規模・築古の物件が多いという特徴があります。これは今回の法改正においても、特有のリスク・チャンスにつながります。

① 小規模マンションは合意形成のハードルが上がりやすい

戸数が少ないマンションは、わずか数名の反対・無関心で決議が成立しないケースがあります。今回の改正で決議要件が「出席者の4分の3」に緩和されたことは追い風ですが、それでも総会への出席率が低いままでは効果が限定的です。理事会・管理会社による働きかけが特に重要になります。

② 築古マンションは老朽化対応の選択肢が増えた

京都市内に多い築古マンションにとって、今回の改正で創設された「建物敷地売却」「建替え」「一棟リノベーション」などの再生手法は重要な選択肢になります。これまで合意形成が難しく塩漬けになっていたマンションでも、規約改正を機に再生計画が動き出す可能性があります。

③ 観光需要によるインバウンド所有者への対応

京都市内は海外投資家による物件購入も一定数あります。投資目的で購入し、マンションに住まず連絡も取れない所有者がいる場合、今回創設された国内管理人制度の活用が重要になります。管理規約に国内管理人の設置義務を明記しているかどうかは、今後の管理運営の安定性を左右します。

④ 修繕積立金の見直しとセットで考える

以前の記事で解説したとおり、京都市内のマンションは積立金不足のリスクが高い傾向にあります。決議要件が緩和されたことで、これまで先送りされていた積立金の値上げ議論が前に進みやすくなる可能性があります。管理規約改正と修繕積立金見直しは、合わせて確認すべきテーマです。

管理規約・修繕積立金の状況についてご相談ください

「自分のマンションの規約改正状況を確認したい」「売却にどう影響するか相談したい」
まずはクラベストにご相談ください。


6、売却を検討している方が確認すべきこと

マンションの売却を検討している場合、次の点を事前に確認しておくことをおすすめします。

売却前に確認したいこと

  • 管理規約が改正区分所有法に対応済みか:総会での改正決議が済んでいるか、議事録で確認します
  • 直近の総会の出席率・議決権行使率:管理組合の運営が機能しているかの目安になります
  • 長期修繕計画・修繕積立金の状況:見直し時期・残高・今後の値上げ予定を整理しておきます
  • これらの情報を買い手に説明できる形でまとめておく:「管理がしっかりしているマンション」であることを具体的に伝えられると、売却の強みになります

管理状態が良いことが確認できれば、それはそのままアピールポイントになります。逆に規約改正が遅れている場合は、理事会・管理会社に状況を確認し、必要であれば早めの対応を促すことも検討してください。

7、購入を検討している方が確認すべきこと

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中古マンションの購入を検討している場合は、次の点を必ず確認してください。

購入前に確認したいこと

  • 管理規約が改正区分所有法に対応しているか:未対応の場合、今後の総会運営に支障が出る可能性があります
  • 総会の議事録・出席率の推移:管理組合がきちんと機能しているかの確認材料です
  • 修繕積立金の状況(金額・積立方式・見直し時期):以前の記事で解説した内容と合わせて確認してください
  • 外国人所有者・所在不明者の有無と対応状況:国内管理人制度の活用状況を確認すると、管理組合の運営姿勢がわかります
  • 過去に建替え・敷地売却などの議論があったか:築古マンションの場合、将来の再生計画の有無も資産価値に影響します

これらの情報は、不動産会社を通じて重要事項説明書・総会議事録・管理規約などで確認できます。「管理が機能しているマンションかどうか」は、これからのマンション選びで価格以上に重要な判断材料になっていくと考えられます。

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まとめ

管理規約改正と売れやすさについて押さえておくべきポイント

  • 2026年4月、約20年ぶりの区分所有法改正が施行された:決議要件の緩和・新たな再生手法の創設など、マンションの管理・再生のあり方を大きく変える改正です。
  • 規約改正の対応状況が「管理組合の運営力」を映す指標になる:対応が進んでいるマンションは買い手に安心感を与え、放置されているマンションは不安材料になります。
  • 京都市内は小規模・築古マンションが多く、対応の差が出やすい:合意形成のハードル・観光需要によるインバウンド所有者の存在など、京都特有の事情を踏まえた確認が必要です。
  • 修繕積立金の見直しとセットで考える:決議要件の緩和は、これまで進まなかった積立金の値上げ議論にも影響します。両方の状況を合わせて確認することが重要です。
クラベストでは、京都市内のマンション売却・購入のご相談を承っています。
「自分のマンションの管理規約・修繕積立金の状況を確認してほしい」という方は、お気軽にご相談ください。

8、まずはご相談ください

「管理規約の改正状況が売却にどう影響するか知りたい」「自分のマンションの管理組合運営が適正か確認したい」「購入予定のマンションの規約・議事録を見てほしい」「修繕積立金と合わせて相談したい」

まずは現状をお聞かせください。具体的な資料をもとにご提案いたします。

※本記事は2026年6月時点の情報をもとに、一般的な区分所有法・管理規約の考え方を解説するものです。個別のマンションの状況・管理組合の運営方針により実態は異なります。実際の売却・購入・管理組合運営にあたっては、管理会社・マンション管理士・不動産会社等の専門家にご相談ください。

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