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2026年07月20日

相続対策で一番やってはいけないこと5選

相続対策で一番やってはいけないこと5選

相続対策を「した方がいい」と知りながら、具体的に何をすべきかわからずに放置してしまっている——そんな方は多くいます。しかしその「放置」こそが、最大のリスクです。

相続対策の失敗には明確なパターンがあります。この記事では、相続対策で絶対にやってはいけないこと5選を、不動産会社・税理士・司法書士との現場経験をもとに解説します。特に京都では、旧耐震の町家・路地奥物件・空き家税など特有の事情が重なるため、一般論以上に注意が必要です。

この記事でわかること:相続対策でやってはいけないこと5つ、それぞれがどんな損失につながるか、代わりに今すぐやるべきこと、京都特有の注意点。
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やってはいけないこと① 「とりあえず共有」にする

「とりあえず共有」は問題の先送りです

相続人が複数いる場合に「今は決められないから共有にしよう」という選択は、その場はスムーズに見えて、後に深刻なトラブルになります。共有不動産は全員の合意なしに売却も改修もできません。時間が経つほど共有者が認知症になる・死亡して相続人が増える・連絡が取れなくなるなど、合意形成が困難になります。「とりあえず共有」にした不動産が数十年後も放置され、誰も動かせない「負動産」になるケースは多くあります。

代わりにやるべきこと

  • 誰かが住む場合は代償分割(一人が取得し他の相続人に現金補償)を選ぶ
  • 誰も住まない場合は換価分割(売却して現金で分配)を選ぶ
  • 生前に遺言書で「誰が取得するか」「代償金の額」「換価の指示」を明記しておく

やってはいけないこと② 遺言書を作らない

遺言書がないと相続人全員の合意が必要になる

遺言書がない場合、相続発生後に相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。全員が合意するまで不動産の名義変更も売却もできません。子どもが複数いる・疎遠な親族がいる・相続人の一人が認知症になっている——こうした状況では協議が何年もかかることがあります。「死んだ後のことは子どもたちで決めてくれ」という考えが、子どもたちを最も困らせます。

代わりにやるべきこと

  • 公正証書遺言を作成する(公証役場で作成し、原本が公証役場に保管され確実)
  • 不動産については「誰に相続させるか」を明確に記載する
  • 遺留分への配慮(代償金の準備・他の財産との分配設計)も合わせて行う
  • 判断能力があるうちに作成する。認知症後は原則として作成できない
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やってはいけないこと③ 相続登記を放置する

2024年4月から相続登記は義務化された

「親が亡くなったが、名義変更はそのうちやればいい」——この考えは今後通用しません。2024年4月から相続登記が法律上の義務になり、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。また、登記が済んでいない不動産は売却できません。相続登記を放置したまま次の世代に相続が発生すると、相続人が数十人になり、登記に膨大な時間と費用がかかるケースもあります。

代わりにやるべきこと

  • 相続発生後、司法書士に相談して3年以内に相続登記を完了させる
  • 過去の相続が未登記の場合、2027年3月末までに対応が必要
  • 遺産分割がまとまっていない場合は「相続人申告登記」で義務を一時的に履行できる
  • 生前から戸籍・固定資産税評価証明書・印鑑証明書の所在を整理しておく

やってはいけないこと④ 空き家特例の期限を見落とす

「3年目の年末」を過ぎると取り戻せない

親が住んでいた実家を相続し空き家のまま売却する場合、空き家特例(3,000万円特別控除)が使えます。この特例を使えば譲渡所得から最大3,000万円を控除でき、税金がゼロになることもあります。しかし期限は相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。この期限を1日でも過ぎると控除を受けられません。「そのうち売ろう」と思っているうちに期限切れになるケースが後を絶ちません。仲介による売却は平均3〜6ヶ月かかるため、期限まで1年を切っているなら今すぐ動く必要があります。

代わりにやるべきこと

  • 相続開始日を確認し、空き家特例の期限がいつかを今すぐ計算する
  • 旧耐震基準(1981年5月31日以前建築)の建物かどうかを確認する
  • 賃貸に出すと特例が使えなくなるため、賃貸を検討する前に必ず確認する
  • 税理士に空き家特例と取得費加算の特例どちらが有利か試算してもらう
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空き家特例の期限や手続きについて、まずご相談ください

税理士・司法書士と連携し、最適な方法を一緒に整理します。


やってはいけないこと⑤ 専門家に相談しないまま判断する

「なんとなく」の判断が大きな損失につながる

「相続税はかからないと思う」「生前贈与した方が得だろう」「不動産は残した方がいいはず」——こうした思い込みで動くと、本来払わなくてよかった税金を払う・節税の機会を逃す・子どもへの負担を残すという結果になることがあります。相続税・贈与税・譲渡所得税・登録免許税・不動産取得税など、相続に関わる税制は複雑で、個別の状況によって「どうするのが得か」が大きく異なります。専門家への相談なしに判断することは、地図なしに山道を歩くようなものです。

代わりにやるべきこと

  • 税理士:相続税の試算・生前贈与の設計・小規模宅地等の特例・空き家特例の適用確認
  • 司法書士:相続登記・遺言書作成・遺産分割協議書・任意後見契約の設定
  • 不動産会社:不動産の実勢価格の査定・売却スケジュールの設計・活用できない物件の整理
  • 3者が連携することで「実行できる相続対策」が完成する。1社だけへの相談では見落としが生まれる

京都特有の「やってはいけないこと」

京都の相続不動産には、他の都市では起きにくい特有のリスクがあります。上記5つに加えて、以下の点にも注意が必要です。

路地奥・再建築不可物件をそのまま残す

路地奥や再建築不可の物件を「とりあえず残す」と判断した場合、子どもは「住めない・貸せない・売れない」という三重の制約を抱えます。住宅ローンも使えず、固定資産税・空き家税の負担だけが続きます。このような物件は生前に売却・隣地への打診・活用を検討し、できるだけ整理しておくことが親の最善の配慮です。

空き家のまま放置して空き家税の対象になる

2026年から京都市で「非居住住宅利活用促進税(空き家税)」が導入されています。相続後に空き家のまま保有し続けると、固定資産税に上乗せで課税される可能性があります。「売るか貸すか活用するか」を早急に決め、放置状態を解消することが必要です。

相続税評価額だけを見て「大丈夫」と思う

京都市内の観光エリア周辺では、実勢価格が相続税評価額(路線価ベース)を大きく上回るケースがあります。「税理士から相続税評価額はそれほど高くないと聞いた」という場合でも、実際の市場価値は大幅に高い可能性があります。不動産会社の査定を受けて実勢価格を把握することが、正確な相続対策設計の前提です。

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判断チェックリスト

今すぐ確認すること

  • 不動産を共有にする予定がないか(共有は避け、代償・換価分割を選ぶ)
  • 遺言書が作成されているか(公正証書遺言が最も確実)
  • 相続登記が完了しているか(義務化対応・3年以内)
  • 空き家特例の期限がいつかを計算したか
  • 建物の建築年(旧耐震基準かどうか)を確認したか
  • 賃貸に出していないか(賃貸期間は空き家特例の対象外)
  • 不動産会社に実勢価格の査定を依頼したか
  • 税理士に相続税の試算を依頼したか
  • 路地奥・再建築不可物件の生前整理を検討したか
  • 京都市の空き家税への対応方針を決めているか
やってはいけないこと代わりにやるべきこと
とりあえず共有にする代償分割・換価分割で明確に分ける。遺言書に明記する
遺言書を作らない公正証書遺言を今すぐ作成する。判断能力があるうちに
相続登記を放置する司法書士に依頼し3年以内に登記を完了させる
空き家特例の期限を見落とす相続開始日から期限を計算し、早期に売却活動を開始する
専門家に相談しないまま判断する不動産会社・税理士・司法書士の3者に相談し連携して対策を立てる
路地奥・再建築不可物件をそのまま残す生前に売却・活用を検討し整理しておく

まとめ

相続対策でやってはいけないこと5選まとめ

  • ①「とりあえず共有」にする:共有は問題の先送りです。時間が経つほど合意形成が困難になります
  • ②遺言書を作らない:遺言書がないと相続人全員の合意が必要になり、何年もかかることがあります
  • ③相続登記を放置する:2024年から義務化。3年以内の登記未完了は過料の対象です
  • ④空き家特例の期限を見落とす:相続から3年目年末を過ぎると最大3,000万円の控除機会が永久に失われます
  • ⑤専門家に相談しないまま判断する:思い込みによる判断が大きな損失につながります。不動産会社・税理士・司法書士の3者連携が不可欠です
クラベストでは、税理士・司法書士と連携した相続対策サポートを行っています。
「何から始めればいいかわからない」という段階からご相談いただけます。

まずはご相談ください

「やってはいけないことをしていないか確認したい」「相続対策を何から始めるべきか相談したい」「空き家特例の期限を確認したい」——まずは現状をお聞かせください。

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※本記事は一般的な相続対策・税制・法律制度の考え方を解説するものです。個別の税額・手続き・特例の適用可否は状況により異なります。実際の対処にあたっては必ず税理士・司法書士・不動産会社にご相談ください。

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