新築住宅の固定資産税はいつ上がる?子育て世帯の資金計画
新築を購入された方から「固定資産税が急に上がった」というご相談をいただくことがあります。値上げではなく最初の数年だけ半額になっていた期間が終わったためです。
つまり上がる時期は最初から決まっています。この記事で整理します。

1、そもそもいつからかかるのか
固定資産税は1月1日時点の所有者に課税されます。これを賦課期日といいます。
京都市の場合
- 固定資産税:評価額の1.4%
- 都市計画税:評価額の0.3%
- 納期:4月・7月・12月・翌年2月の年4回
引き渡しの時期で1年ずれます
たとえば2026年12月に完成・引き渡しなら2027年1月1日に家屋が存在するため2027年度から家屋にも課税されます。一方2027年2月の引き渡しなら、その年の1月1日に家屋がないので家屋への課税は2028年度からです。
なお土地だけ先に取得した場合は土地の分だけ先に課税されます。更地のままだと住宅用地の特例が使えず税額は高めになります。
住宅用地の特例(土地の軽減)
| 区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
|---|---|---|
| 小規模住宅用地(200㎡まで) | 評価額の6分の1 | 3分の1 |
| 一般住宅用地(200㎡超の部分) | 3分の1 | 3分の2 |
この特例は住宅が建っている土地に適用され、期間の制限はありません。新築の減額とは別のしくみだと押さえておいてください。
2、新築は最初の数年だけ半額
新築住宅には家屋の固定資産税を半分にする減額措置があります。これが「あとから上がる」と感じる原因です。
減額される期間
| 住宅の区分 | 期間 |
|---|---|
| 一般の新築住宅 | 3年度分 |
| 3階建て以上の中高層耐火住宅 | 5年度分 |
| 認定長期優良住宅 | 5年度分 |
| 認定長期優良住宅(中高層耐火) | 7年度分 |
※減額されるのは床面積120㎡相当分までです。
床面積の要件は2026年4月1日以後の新築で40㎡以上240㎡以下です。それ以前の新築は50㎡以上280㎡以下となります。
マンションは期間が長めです
3階建て以上の耐火・準耐火構造に当たるため分譲マンションは5年度分が対象です。戸建てより長く軽減されますがその分、上がるときの意識が薄れやすい面もあります。
中古住宅にこの減額はありません
減額の対象は新築された年から数年間です。中古住宅は最初から本来の税額になります。「あとから上がる」心配はない一方、購入直後の負担は新築より重く感じることもあります。新築と中古を比べる際はこの差も含めて見てください。

3、上がるのは4年目または6年目
タイトルへの答えです。減額期間が終わった翌年度から本来の税額になります。
上がるタイミング
- 一般の戸建て(3年度分)→ 4年目から
- マンション・長期優良住宅(5年度分)→ 6年目から
- 長期優良の中高層耐火(7年度分)→ 8年目から
通知は届きますが説明は控えめです
納税通知書は毎年届きますが「今年から減額が終わりました」と大きく書かれてはいません。金額だけを見て驚く、というのがよくある流れです。購入時に「何年目から上がるか」を把握しておくことが対策になります。
4、いくら上がるのか
金額の感覚をつかむため、京都市内の新築戸建てを例に計算します。
家屋1,200万円・土地1,000万円で試算
家屋の評価額1,200万円、土地の評価額1,000万円(200㎡以内)とすると——
減額されている間:約15万3,000円
減額が終わった後:約23万7,000円
差は年8万4,000円、月あたり約7,000円です。
内訳
| 項目 | 減額中 | 終了後 |
|---|---|---|
| 家屋の固定資産税 | 8.4万円 | 16.8万円 |
| 家屋の都市計画税 | 3.6万円 | 3.6万円 |
| 土地(固定+都計) | 3.3万円 | 3.3万円 |
実際の上がり幅はもう少し小さくなります
家屋の評価額は年数が経つにつれて下がります。4年目には新築時より評価額が下がっているため、上の試算ほど跳ね上がるわけではありません。ただし月数千円の負担増は起こるとみておくのが安全です。
5、見落としやすい3つのこと
①京都市では申告が必要です
新築住宅の減額は新築した翌年の1月31日までに減額申請書を提出する必要があります。自動で適用されるものではなく手続きを忘れると最初から半額になりません。
②都市計画税は減額されません
半額になるのは固定資産税だけで都市計画税は対象外です。上の試算でも都市計画税は減額中と終了後で同額です。「両方が半額」と思うと見通しがずれます。
③減額されるのは120㎡分まで
床面積が120㎡を超える住宅では超えた部分は減額されません。広めの戸建てでは半額になる範囲が限られる点にご注意を。
申告を忘れてしまったら
期限を過ぎて気づいた場合でも事情によっては対応してもらえることがあります。あきらめずに京都市の資産税課または市税事務所に問い合わせてください。ただし対応は個別の判断のため期限内に出すのがいちばん確実です。引き渡しの際に必要な手続きを確認しておきましょう。

6、評価替えでも変わります
固定資産税の評価額は3年ごとに見直されます。これを評価替えといいます。
評価替えの影響
- 家屋:年数の経過で基本的に下がる
- 土地:地価が上がれば上がる
- 直近の基準年度は2024年度、次は2027年度
京都市内は土地が上がることもあります
京都市中心部は地価が堅調なエリアもあり評価替えで土地の評価額が上がることがあります。急激に上がらないよう調整する仕組みはありますが「家屋が下がるから全体も下がる」とは限らないということです。
7、資金計画にどう織り込むか
子育て世帯にとって重要なのは負担が増える時期と教育費が増える時期が重なりうるという点です。
4年目・6年目に何が起きているか
お子さんが未就学のうちに購入された場合4年目や6年目は小学校入学前後にあたることがあります。学用品や習い事の費用が増え始める時期です。同じ時期に住宅ローン減税の控除額も残高の減少とともに小さくなります。
織り込み方の考え方
- 減額後の金額で毎月の積み立て額を決める
- 納付は年4回。月々に割って準備しておく
- 減額中に浮いている分は使い切らずに置いておく
負担が増える時期は2回あります
もうひとつ知っておきたいのが住宅ローン減税の終わりです。控除期間は13年なので14年目からは戻るお金がなくなります。つまり4年目(または6年目)に固定資産税が上がり、14年目に控除がなくなるという2段階です。お子さんが高校・大学へ進む時期と重なることも多く長い目で見た備えが要るのはこのためです。
「今の支払額」で判断しないこと
購入時に提示されるランニングコストの試算が減額中の金額になっていることがあります。「減額が終わったらいくらか」を確認するようにしてください。数年後の家計を守るのはこの一手間です。

まとめ
押さえておきたいポイント
- 上がるのは4年目または6年目:値上げではなく減額期間の終了
- 上がり幅は月数千円が目安:家屋の評価額が下がる分は緩む
- 京都市では減額の申告が必要:翌年1月31日までに申請
- 都市計画税は半額になりません:減額は固定資産税だけ
購入後にかかる費用の見通しも含めて整理します。
8、まずはご相談ください
「購入後の維持費を知りたい」「無理のない予算を考えたい」——お気軽にどうぞ。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとにした一般的な解説です。試算は仮の評価額による概算で、実際の税額は物件ごとに異なります。制度は変更されることがあります。詳細は京都市(資産税課・市税事務所)の最新情報をご確認ください。