査定額が高い会社を選んで失敗した話|京都市の売却で後悔しないために知っておくべきこと
「査定額が一番高かった会社に頼んだのに、結局1年近く売れなかった」——そんな経験をされたお客様が、クラベストに相談に来られることがあります。
不動産を売るとき、複数の会社に査定を依頼して「一番高い額を出した会社に頼む」という判断は、一見合理的に思えます。しかしこれが失敗の入口になるケースが、京都市内でも後を絶ちません。
この記事では、実際に査定額の高さだけで会社を選んで後悔したお客様の体験と、その背景にある「釣り上げ査定」の仕組み、そして二度と同じ失敗をしないための会社選びのポイントをお伝えします。
1、「高値査定」はなぜ行われるのか
不動産会社は、売主と「媒介契約」を結ぶことで売却活動を行い、成約時に仲介手数料を受け取ります。つまり媒介契約を取ること自体が、会社にとってのビジネスの入口です。
競合他社より高い査定額を出せば「この会社に頼めば高く売れそう」と思われ、媒介契約を取りやすくなります。これが高値査定が起きる根本的な理由です。
高値査定→値下げ繰り返しの典型的な流れ
- ① 他社より高い査定額を提示して媒介契約を獲得する
- ② 高い価格で売り出すが、問い合わせはほとんどない
- ③ 1〜2ヶ月後に「市場の反応を見ると…」と値下げを提案する
- ④ 値下げを繰り返すうちに長期掲載物件になる。買い手から「何か問題があるのでは」と敬遠される
- ⑤ 最終的に適正価格付近かそれ以下で成約。時間だけが無駄になる
この流れの最大の問題は「時間の損失」です。不動産は新規掲載直後が最も問い合わせを集めます。最初の数週間に適正価格で出していれば成約できた物件が、高すぎる価格でスタートしたために機会を逃します。長期掲載になった物件は価格を下げても動きが鈍くなり、結果として売却価格も期間も悪化します。
知っておくべき「新規掲載効果」
ポータルサイトでは新着物件が優先的に表示され、登録直後の数週間に最も多くのユーザーの目に触れます。この「新規掲載効果」を高すぎる価格で無駄にすることが、高値査定による失敗の本質です。最初の価格設定は、売却活動全体の中で最も重要な意思決定のひとつです。
2、体験談①|査定額に釣られて1年売れなかった
S様(70代・西京区の戸建て売却)
「3社に査定を頼んで、A社が4,200万円、B社が3,600万円、C社が3,500万円でした。当然、一番高いA社に依頼しました。『この価格でも売れます』と自信満々に言っていたので信じたんです。」
「ところが、最初の2ヶ月で内覧は1件だけ。担当者に連絡しても『もう少し様子を見ましょう』の繰り返しでした。3ヶ月後に『200万円下げましょう』と言われ、4,000万円にしました。それでも売れない。また200万円下げて3,800万円。それでも半年以上売れませんでした。」
「結局10ヶ月かかって3,550万円で売れましたが、最初からB社かC社に頼んでいれば、もっと早く売れていたと思います。しかも長期掲載の間も固定資産税と管理費がかかり続けました。あの10ヶ月は本当に無駄でした。」
このケースで起きていたこと
A社の査定額4,200万円の実態
後から判明したことですが、周辺の成約事例は3,400〜3,700万円台が中心でした。A社の査定額は成約事例からかけ離れた「根拠のない高値」でした。最初から適正価格で売り出していれば3〜4ヶ月で成約できた可能性が高い物件です。
10ヶ月間にかかった見えないコスト
固定資産税(年間換算)・管理維持費・光熱費の基本料金が10ヶ月間かかり続けました。また、長期間売れなかったことで物件の印象が悪化し、最終成約価格も当初の適正価格より低くなりました。「高く売れた」どころか、総合的には損をしています。
3、体験談②|値下げを繰り返した末に損をした
H様(50代・伏見区のマンション売却)
「査定額が高かった会社に頼んだのですが、売り出してから半年間で4回値下げしました。最終的に最初の売り出し価格より600万円も安くなって、やっと売れました。途中で何度も『本当にこの会社でいいのか』と思いましたが、専任媒介の契約期間中だったので身動きが取れなくて。」
「クラベストには次に購入する物件の相談で来たのですが、担当者に売却のことを話したら『それは典型的な高値査定のパターンですね』と言われました。最初から適正価格で出していれば600万円の値下げはなかったかもしれない、と言われたときは本当に悔しかったです。」
「専任媒介の縛り」も要注意
専任媒介・専属専任媒介契約は、契約期間中(最長3ヶ月)は他社への依頼ができません。高値査定で専任媒介を結ばれると、「売れない・動かない・でも解約できない」という状況に陥りやすいです。
契約期間中に動けないときの対処法
- 契約期間は最長3ヶ月。更新時に解約・切り替えができます
- 会社の義務である活動報告(専任媒介は2週間に1回以上)が行われていない場合は、契約解除の理由になり得ます
- レインズへの登録(専任媒介は7日以内・専属専任は5日以内)がされていない場合も同様です
- 契約期間中でも別の会社へのセカンドオピニオン相談は自由です
4、釣り上げ査定を見抜く方法
すべての高い査定が「釣り上げ」ではありません。物件の条件によっては他社より高い価格が正当なこともあります。重要なのは「なぜその価格なのか」を説明できるかどうかです。
| 根拠のある高値査定 | 釣り上げ査定(要注意) | |
|---|---|---|
| 成約事例の提示 | 周辺の実際の成約価格(時期・物件概要付き)を具体的に見せてくれる | 「このエリアは人気があります」など曖昧な説明のみ。売り出し価格を根拠にしている |
| 高値の理由説明 | リフォーム・日当たり・駅距離など個別条件への加算理由を具体的に説明できる | 「うちは独自のネットワークがあるので」など抽象的な説明にとどまる |
| 売れなかった場合の方針 | 「〇ヶ月で反響がなければ価格を見直す」など具体的な対応方針がある | 「大丈夫です、売れます」と言うだけ。売れなかった場合の話をしたがらない |
| 売却期間の目安 | 成約事例をもとに「このエリアでこの価格帯なら〇ヶ月程度」と根拠のある説明がある | 「すぐ売れます」と断言するが、根拠が示されない |
査定時に必ず聞くべき質問
- 「この査定額の根拠となる成約事例を見せてもらえますか?」
- 「他社の査定額より高い理由を教えてください」
- 「3ヶ月売れなかった場合、どういう対応をしますか?」
- 「このエリア・この種別の物件の直近の売却実績はありますか?」
- 「レインズへの登録と活動報告の頻度を教えてください」
これらの質問に対して、具体的・誠実に答えられる担当者は信頼できます。曖昧にかわしたり、質問を嫌がる様子があれば要注意です。
5、「高い査定額」より見るべきこと
査定額は会社を選ぶための判断材料のひとつに過ぎません。売却を成功させるために本当に大切なのは、依頼後の動き方・対応の質・透明性です。
不動産会社を選ぶときに見るべき5つのポイント
- ① 査定根拠を具体的に説明してくれるか:成約事例の提示・個別条件の評価理由・他社と価格が違う場合の説明が明確かどうか。
- ② 担当者が変わらないか:数ヶ月にわたる売却活動中に担当者が変わると、経緯の引き継ぎに問題が出ます。最初から最後まで同じ担当者が対応するかどうかを確認しましょう。
- ③ 活動報告の頻度と内容:週次・隔週など定期的な反響報告があるか。「売れるまで待つだけ」ではなく、問い合わせ数・内覧数・買い手の反応をもとに戦略を見直してくれるかどうか。
- ④ 囲い込みをしないか:他社からの購入希望者もきちんと紹介するか。レインズへの登録証明書を見せてもらえるかどうか。
- ⑤ そのエリアの売却実績があるか:京都市内でもエリアごとに需要の特性は異なります。売りたい物件のエリア・種別の実績が豊富な会社を選ぶことが、精度の高い査定と売却戦略につながります。
査定の比較・会社選びについてご相談ください
「他社の査定額が高すぎると感じている」「今の会社の動きが不安」
まずはクラベストにご相談ください。セカンドオピニオンも歓迎します。
6、クラベストの査定の考え方
クラベストでは、「媒介契約を取ること」より「売却を成功させること」を優先した査定を行っています。具体的には次のことを必ず行います。
① 成約事例を必ず提示する
査定額の根拠として、周辺の実際の成約価格(売り出し価格ではなく)を3件以上提示します。「なぜこの価格なのか」をお客様が納得できるまで説明します。他社の査定額が高すぎると感じたときも、成約事例をもとに比較検討できます。
② 売れなかった場合の対応方針を最初に伝える
「何ヶ月で反響がなければどう対応するか」を最初にお伝えします。価格・写真・説明文・掲載媒体のどこに問題があるかを随時分析し、売れない状態を放置しません。
③ 担当者は変わらない
ご相談から成約まで、担当者が変わりません。物件の状況・お客様の事情・売却活動の経緯を毎回最初から説明する必要がなく、積み上げた情報をもとに的確な判断ができます。
④ 週次の活動報告
毎週、問い合わせ数・内覧数・購入検討者の反応をご報告します。「連絡が来ない」「どうなっているかわからない」という状況は作りません。
⑤ 他社の購入希望者も紹介する
囲い込みはしません。他社からの購入希望者も積極的にご紹介します。売主様の利益を最優先に考えれば、囲い込みは本来あってはならないことです。
まとめ
査定額が高い会社を選んで失敗しないために
- 「一番高い査定額の会社」を選ぶのは危険:高値査定で媒介契約を取り、後から値下げを繰り返すケースは珍しくありません。時間と機会を失います。
- 新規掲載効果を無駄にしない:最初の数週間が最も問い合わせが集まります。この時期に適正価格で出せるかどうかが売却成功の鍵です。
- 査定根拠を確認する:「なぜその価格なのか」を成約事例で説明できる会社を選びましょう。説明できない査定は、高くても低くても信頼できません。
- 担当者・活動報告・囲い込みをしないかを確認する:査定額より、依頼後の動き方を見て会社を選ぶことが、売却を成功させる最重要ポイントです。
「他社の査定額が高すぎると感じている」「今の会社の動きが不安」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
7、まずは査定・ご相談ください
「査定額が高い会社に頼んだが売れていない」「今の会社への不信感がある」「他社の査定額が本当に正しいか確認したい」「はじめて売却を考えているので失敗したくない」
このような方は、まずは現状をお聞かせください。根拠のある査定と、売却活動の透明な報告をお約束します。相談だけでも、もちろん構いません。
※本記事に掲載しているお客様の声は実際にご依頼いただいたお客様のご感想をもとに作成しています。査定額・成約価格・売却期間等は個々の物件状況によって異なります。